２人の女性と食事をする約束をしている。

お嬢様との食事の当日。
婚活の初顔合わせなので緊張感が高まる。
あまり挙動不審にならないように気をつけながらお相手を待つ。
携帯をいじっているのだが、手に付かねぇ…
小丸はこんなにドキドキしたのって大学生以来かもしれない。

若返った感覚になる。

ここまで舞い上がっているのはお嬢様との上品なやり取りのおかげだ。
もしかしたら待ち合わせ場所に現れない、まで考えていたが、ここまでワクワクさせてくれたならそれでもいいかな？と頭の中がお花畑になってきた。

約束の時間、彼女は現れた。
マジで身長高いな…
痩せ型なので、モデルっぽく見える。
お顔も清楚な美人だ。
お見合い写真は奇跡の一枚なんて言われるらしいが、写真とほぼ変わらぬ美女だったので、すぐに分かった。
軽く挨拶を交わしお店へ向かう。

食事をしながら色々な話をした。
初めは話題に困ったので仕事の話から。
若いが勤続年数が長いので、教育係的な仕事を任されていて責任感から一生懸命教えているとのこと。

ゲームの話題はやり取りでは凄く詳しい話をしてくれたので、こちらは調べながら返信をするほどの熱量だったが、直接話してみると意外とあっさりした印象だった。
小丸があまりアニメとかゲームやらないことを察してくれたのかもしれない。

気になっていた身長について聞いてみた。
子供の頃から自分の高い背を気にしていたので、自分より低いのは気にならない、とのこと。
こちらに気を使っている気がする…

婚活の話に。
最近始めたばかりで手探りで活動をしているそうだ。
小丸に申し込みをしてくれたのはそういうことかとまた勘ぐってしまったのは内緒の話…

専業主婦になり、子供の教育に力を入れたくてお相手には経済力を求めているようだ。
この話題についてはすごく熱い話し方だったが、小丸の経済力ではこのお嬢様を幸せにできる気がしない…遠回しにダメ出しされている気持ちだった。

小丸はお嬢様に楽しい時間を過ごしてもらおうと一生懸命に話をしていたが、なんだか終始空回りしている気がした。

次回予告：答え合わせ